今年を振り返るキーワード3『GAFA』とは?

2018/12/21

 

今年を振り返るキーワード3『GAFA』とは?

今年、世界のビジネス分野や米国株式市場で『GAFA』や「FANG」といった言葉をよく耳にしました。いずれも米国の情報技術(IT)関連の有名企業群の総称で、同分野で世界を牽引しています。自動運転車など他分野との連携が推進されるなど産業のすそ野が広がる一方、個人データの取り扱いの不透明さが明るみにでるなど、話題の多い1年となりました。そんな『GAFA』についてまとめました。

【ポイント1】『GAFA』とは?

■今年話題となった『GAFA』(ガーファ)とは、検索エンジンなどを提供するグーグル(Google)、iPhoneなどのデジタルデバイスを提供するアップル(Apple)、人と人のつながりを促進する機能であるソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)を提供するフェイスブック(Facebook)、世界で最大の電子商取引を運営するアマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の4社の頭文字をつないだ造語です。いずれも米国の情報技術(IT)関連会社で、IT分野で米企業が世界を牽引している象徴と言えます。こうした企業は「プラットフォーマー」と呼ばれます。なお、「FANG」(ファング)は、Facebook、Amazon.com、世界最大の動画配信サービスを提供するネットフリックス(Netfilx)、Googleの頭文字をつないだ呼称です。ITを活用したビジネスをグローバルに展開し、市場を確立したことで注目を集めています。

【ポイント2】米国株式市場で突出した存在

■『GAFA』が話題となるのは、私たちの日常生活で誰もが活用しているモノやサービスであることもさることながら、これらの企業の時価総額の大きさにも起因しています。S&P500種指数の時価総額ランキングを見ると、4銘柄とも上位10銘柄に入っています。

■今年の米国株式市場では、『GAFA』を含むITセクターが上昇のけん引役でしたが、10月以降は業績に対する不透明感などから、これらの株価は大幅な調整が進みました。

 

181221MK

 

【今後の展開】株価は新たな波動を形成するか?

■2018年の『GAFA』の株価は大幅な上昇と下落を経験しました。利益成長に対する期待が低下する一方、個人情報を厳格に扱うよう巨大IT企業への規制を強化する動きが世界的に進むなど、『GAFA』を巡る環境はより厳しいものとなりそうです。

■今後は透明なルールの下で、新しいサービスや技術が生まれてくることになり、必ずしも成長を完全に阻害するものではないと考えられます。『GAFA』に代表される「プラットフォーマー」の役割は薄れることはなく、技術革新の担い手としての重要度は増すと見られます。今後も他分野との連携は続く見通しで、新しい付加価値の創造が株価形成の原動力になると期待されます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2018年12月21日)

印刷用PDFはこちら↓

今年を振り返るキーワード3『GAFA』とは?

関連マーケットレポート

2018年12月20日 今年を振り返るキーワード2『米中貿易摩擦』

2018年12月19日 今年を振り返るキーワード1『米国一強』と世界経済

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ