堅調地合いが続くブラジル株式市場 ボルソナロ次期大統領の閣僚人事などを好感

堅調地合いが続くブラジル株式市場 ボルソナロ次期大統領の閣僚人事などを好感

【ポイント1】11月も株式市場は堅調
通貨レアルは小幅反落

■大統領選挙が行われた10月のブラジル株式市場は、財政規律を重視するボルソナロ氏勝利への期待から大幅高となりました。11月も、勝利したボルソナロ次期大統領の経済政策や閣僚人事への期待から堅調な展開が続いています。主要株価指数のボベスパ指数は、上旬に過去最高値を更新しました。その後、利益確定売りが入ったものの、足元では、注目された中央銀行総裁の人事案を好感して再び過去最高値に迫っています。

■一方、通貨レアルは、ボルソナロ氏勝利への期待から10月に大きく反発した後、11月に入り小幅ながら反落し、上昇が一服しています。

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【ポイント2】閣僚人事などを好感
法務相や中銀総裁など

■ボルソナロ次期大統領は財政規律を重視する経済学者のパウロ・ゲジス氏を次期財務相に指名しているほか、国民的な人気が高いセルジオ・モロ判事を次期法務相へ指名しました。また、15日には民間銀行で経営幹部を務めるロベルト・カンポス氏を中央銀行の次期総裁に指名しました。

■株式市場は、ボルソナロ氏の打ち出した閣僚ポストの削減や人事を好感しています。

【今後の展開】経済政策の実現性に注目

■これまでのところ株式市場では、テメル現政権の構造改革路線を引き継ぎ、喫緊の課題である財政再建に取り組む、ボルソナロ次期大統領の経済政策への期待が続いています。今後は、経済政策の実現性が焦点となりそうです。ボルソナロ氏が率いる社会自由党は第2党に躍進したとはいえ、下院で議席が1割程度の少数与党です。テメル現政権が積み残した年金制度改革には、30もの政党が乱立する議会で、野党の協力を取り付け、多数派を形成する必要があり、議会における連立交渉や多数派工作が注目されます。

(2018年11月20日)

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