豪州の金融政策は中立を維持(2018年8月)景気は拡大基調だが、失業率と物価の改善速度が緩慢

豪州の金融政策は中立を維持(2018年8月)

【ポイント1】金融政策は現状維持

予想通り1.50%で据え置き

■豪州準備銀行(RBA)は、8月7日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.50%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によれば、29名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。

 

20180807as1

【ポイント2】しばらく現状維持を続けよう

失業率、物価は緩やかに改善

■豪州の景気、物価に関するRBAの見解に、特に大きな変化はありませんでした。

■豪州経済については、非資源企業の設備投資やインフラ(社会資本)投資の拡大等を支えに、2018年、19年とも+3%を僅かに上回る成長を見込んでいます。

■一方、RBAが重視する物価に関しては、「4-6月期における消費者物価上昇率(異常値をつけた項目を除外したトリム平均値)が前年同期比+1.9%と、目標値の下限+2%に接近」したと述べ、RBAの想定通りの動きと評価しました。

■失業率と物価は、「今後も改善基調を維持するものの、その速度は緩やか」との見通しが据え置かれました。金融政策は当面、現状維持が続く可能性が高いと考えられます。

 

20180807as2

【今後の展開】豪ドルは底堅い動きとなろう

■今回の金融政策決定会合での据え置きの決定は、ほぼ織り込み済みだったこと等から、豪ドルの対円相場は小動きにとどまっています(14時現在)。

■もっとも、豪州の堅調な景気の拡大や、日豪間の金融政策の方向性の違い(日銀は金融緩和姿勢維持、RBAは中立を維持)等を踏まえると、豪ドルは概ね底堅い展開が見込まれます。ただし、米国の通商政策には注意を払う必要がありそうです。
 

(2018年 8月 7日)

印刷用PDFはこちら↓


豪州の金融政策は中立を維持(2018年8月)景気は拡大基調だが、失業率と物価の改善速度が緩慢

関連マーケットレポート

2018年 8月 2日 米国の金融政策は現状維持(2018年8月)
2018年 7月26日 拡大軌道に乗る豪州経済(2018年7月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会