世界の「投信マネー」(2018年7月)2018年6月は「日本」、「中国」株式ファンドへ資金流入

世界の「投信マネー」(2018年7月)2018年6月は「日本」、「中国」株式ファンドへ資金流入

株式ファンドは「日本」と「中国」が流入超

■6月の株式ファンドフローは、株式全体で▲361億ドルと2016年10月以来の流出超となりました。内訳は先進国が2カ月ぶりの流出超(▲264億ドル)、新興国が2カ月連続の流出超(▲97億ドル)です。先進国、新興国がともに流出超となったのは2016年6月以来2年ぶりです。

■先進国の内訳を見ると「欧州」が▲131億ドル、「北米」が▲102億ドル、「グローバル」が▲71億ドルでした。「アジア(注3) 」は40億ドルの流入超(「日本」が+42億ドル、他の地域が▲2億ドル)となりました。新興国の内訳を見ると、新興国全体に投資する「GEM(注4)」が▲116億ドルと2カ月連続の流出超でした。ただ、「EMアジア(注5)」は+24億ドルと前月の+3億ドルより増加し、8カ月連続の流入超となりました。

■「EMアジア」のけん引役は「中国」です。「中国」は2017年11月以降流入超が継続しています。中国株式市場は米中貿易摩擦懸念から調整色を強めていますが、アリババやテンセントなど中国国内の需要を取り込む情報技術セクターは総じて堅調に推移しています。こうしたハイテク分野を組み入れたファンドへの資金流入が継続している可能性があります。

 

債券ファンドは2カ月連続の流出超

■債券ファンドは▲108億ドル(前月▲4億ドル)と2カ月連続の流出超となりました。内訳は先進国が▲27億ドル、新興国が▲81億ドルでした。先進国は「北米」が+50億ドル(前月+82億ドル)と流入超が継続した一方、「欧州」が▲38億ドル(前月▲13億ドル)と2カ月連続、「グローバル」が▲30億ドル(同▲32億ドル)と3カ月連続で流出超となりました。

■一方、新興国は「GEM」が▲54億ドル(前月▲21億ドル)、「EMアジア」も▲24億ドル(同▲17億ドル)と2カ月連続で流出超となりました。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

 

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(2018年 6月29日)

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