トルコ大統領選挙、エルドアン大統領が再選 大統領に権限集中、今後の政策運営に注目

トルコ大統領選挙、エルドアン大統領が再選 大統領に権限集中、今後の政策運営に注目

【ポイント1】エルドアン氏が再選

総選挙も与党勝利

■トルコの大統領選挙と総選挙の投開票が24日、行われました。現地の国営メディアによると、現職のエルドアン大統領が過半数の票(99%開票で53%)を得て、再選を果たしました。投票率は約87%と国民の関心の高さを示しました。

■また、総選挙でも、エルドアン大統領率いる公正発展党(AKP)と連合を組む民族主義者行動党(MHP)の議席数合計が過半数を上回りました。

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【ポイント2】大統領に権限集中

政治は一旦安定

■トルコでは、2017年4月の国民投票で決定された憲法の改正により、今回の選挙を境に、首相を廃止して大統領に権力を集中させることが確定しています。

■議院内閣制から大統領制に移行され、閣僚の任免、大統領令の発令、予算案の提出、議会の解散など、エルドアン大統領に権限が集中することになります。これを機に政治は一旦安定するとみられます。
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【今後の展開】リラは今後の政策運営次第

■通貨リラが下落を続けるなか、トルコ中央銀行は、6月7日の金融政策決定会合で、主要な政策金利である1週間物レポレートを1.25%引き上げ、17.75%としました。4月以降の利上げを合計すると、5.00%と(金融政策の枠組み変更分を除く)、エルドアン大統領からの反対にもかかわらず、リラの下落を止めるために大幅な利上げに踏み切りました。

■一方、通貨安の一因である米欧との関係悪化については、エルドアン大統領の強権政治が続くことから、改善の目途が立ちにくい状況です。政治の安定はサポート要因となるとみられますが、リラの動向は、中央銀行の独立性が不透明なこともあり、今後のエルドアン大統領の政策運営次第と考えられます。

 
(2018年 6月26日)

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