堅調に推移する豪州経済(2018年5月)高水準にある企業景況感指数、生産、雇用は拡大を続けよう

堅調に推移する豪州経済(2018年5月)

【ポイント1】改善傾向の企業景況感

雇用も増加の勢いを強める見通し

■2018年4月の製造業景況感指数(PMI)は、58.3となりました。過去最高だった3月の63.1からは低下したものの、高い水準を維持しています。

■同月の雇用者数は、月毎の変動を均したトレンド値で見て前月比1.4万人増でした。17年の大幅増の反動から雇用増加数は鈍化傾向ですが、企業景況感指数は高水準で、人員増強にも前向きです。18年7月に実施予定の所得税減税の効果も期待され、雇用は今後、勢いを強める見通しです。

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【ポイント2】金融政策は中立を維持

物価はRBAの目標値に未達

■18年1-3月期の消費者物価指数(異常値をつけた項目を除外したトリム平均値)上昇率は、前年同期比+1.9%と、豪州準備銀行(RBA)の目標レンジ+2~+3%を引き続き下回りました。

■RBAは、5月1日に開催した金融政策決定会合で政策金利を1.50%に据え置きました。賃金の上昇が緩慢なことから、物価上昇率が利上げの条件である“RBA物価目標レンジの中央値+2.5%”に到達するまでには時間がかかる見通しです。このため、政策金利は当面、据え置きが予想されます。

 

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【今後の展開】豪ドルは堅調に推移しよう

■足元の豪ドルの対円相場は、緩やかに持ち直しつつあります。シリア情勢等の地政学リスクの後退、米中貿易摩擦の緩和等によるものです。中東情勢には引き続き注意が必要ですが、堅調な豪州景気、豪日間の金利差拡大等から判断する限り、豪ドル相場は今後も底堅い推移が見込まれます。

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(2018年 5月23日)

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