ECBの金融政策は引き続き据え置き(2018年4月)景気拡大を背景に金融政策は正常化へ

ECBの金融政策は引き続き据え置き(2018年4月)景気拡大を背景に金融政策は正常化へ

【ポイント1】政策金利は据え置き

QEは今年9月まで継続の方針

■欧州中央銀行(ECB)は4月26日の理事会で、政策金利、中銀預金金利(金融機関が余剰資金を預け入れた際に適用される金利)を、それぞれ0.00%、▲0.40%に据え置きました。

■量的緩和策である資産購入プログラム(QE)も、月間300億ユーロの規模で2018年9月まで継続するとの方針を維持しました。

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【ポイント2】足元の景気はやや減速

インフレの下振れリスクは後退

■ECBは声明文で、今年の年明け以降のユーロ圏景気について、昨年末の景気の強さの反動から、やや減速していると指摘しました。しかし、全体としてみれば、景気拡大は力強く、幅広いものになっているとECBは見ています。

■物価については、ユーロ圏の3月の消費者物価指数(HICP)は前年同月比+1.3%と、2月の同+1.1%から上昇しました。基調的なインフレ率はまだ弱いものの、景気拡大や賃金の上昇などによりインフレの下振れリスクは後退していると見られます。

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【今後の展開】保護主義はリスクだが、景気拡大を背景に金融政策は正常化へ

■ECBは景気について、保護主義の高まりが目立ってきていると、海外リスクとして指摘しています。ただし、年明け以降の景気減速は一時的なものにとどまり、今後は回復していくとの見方から、政策スタンスは現状を維持しました。

■高まる保護主義の行方はリスク要因ですが、景気拡大が続く中、インフレ率の下振れリスクが後退するため、QE政策は9月で終了する可能性があると見られます。その後、来年以降にECBは利上げを実施すると見込まれます。 

(2018年 4月27日)

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