ブラジルの経済・市場動向(2018年4月)通貨は軟調、株式市場はしっかりの展開

ブラジルの経済・市場動向(2018年4月)通貨は軟調、株式市場はしっかりの展開

【ポイント1】消費者物価は低位安定

中銀の目標レンジを下回る

■4月10日に発表された、18年3月の消費者物価指数は前年同月比+2.68%と、前月(同+2.84%)から小幅ながら低下しました。インフレ率は、引き続きブラジル中央銀行(中銀)の物価目標レンジ(+4.5%±1.5%)の下限を下回っており、極めて低水準で安定しています。

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【ポイント2】利下げは継続

次回会合で最後の見通し

■中銀は、3月21日の金融政策委員会で、低インフレを理由に、政策金利を0.25%引き下げて、6.50%としました。利下げは12会合連続で、政策金利は過去最低を更新しました。

■公表された金融政策委員会の議事録によれば、3月会合の声明文の通り、次回5月の会合では0.25%の追加利下げが実施され、その後は政策金利が据え置かれる見通しであることが確認されました。

■5月会合での利下げを最後に、金融緩和サイクルは終了するとみられますが、これまでの利下げ効果が今後も景気回復を支えると考えられます。

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【今後の展開】市場は秋の大統領選挙を意識する展開へ

■ブラジルの通貨レアルは、トランプ米政権が発動した鉄鋼関税を契機とした鉄鉱石価格の下落などを受け、対米ドルで一時約10カ月ぶりの安値水準を付けました。鉄鉱石価格は持ち直す可能性がありますが、レアルは、10月の大統領選挙を控えた政治の不透明感が強いこともあり、当面上値の重い展開が見込まれます。

■ブラジルの株式市場は、景気回復や追加利下げ期待などから、高値圏を維持しています。秋の大統領選挙を控えて政治の不透明感は残るものの、今後も着実な景気回復が株式市場を支えそうです。

(2018年 4月20日)

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