景気の勢いがピークを超えたユーロ圏経済 景気は堅調さを維持、金融政策は正常化へ向かう

景気の勢いがピークを超えたユーロ圏経済

 

【ポイント1】景気は堅調さを維持しよう

昨秋が景気の勢いのピーク

 

■ユーロ圏景気は堅調さを維持する中、昨秋が景気の勢いのピークだったと見られます。ユーロ圏の3月のマークイット製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比▲2.0ポイントの56.6、同サービス業PMIは同▲1.2ポイントの55.0となりました。

■PMIは50が景況感の分岐点となっており、50を上回れば景況感が良いとされています。ユーロ圏のPMIは足元で低下してきているものの、50を大きく上回っており、今後も景気は堅調さを維持すると見られます。
 

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【ポイント2】インフレの上昇ペースは減速

金融政策は正常化へ向かう

 

■ユーロ圏の2月の消費者物価指数は、食品やエネルギー価格の低下が影響し、前年同月比+1.1%となりました。欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%近傍を下回り、上昇ペースは減速傾向となっています。

■8日に開催されたECBの理事会では、金融政策が据え置かれました。ただし、景気が堅調なことや、ドイツの連立政権発足など政治面に安定がみられることなどから、これまで声明文にあった「状況が悪化すれば、債券購入の規模拡大や期間延長を実施する用意がある」との文言が削除されました。

 

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【今後の展開】財政政策や金融政策のサポートにより、安定した成長が続く

 

■ユーロ圏経済は、2018年に入りやや減速しているものの、財政政策や金融政策のサポートにより、今後も安定した成長が見込まれます。また、物価や賃金上昇率は、来年にかけて緩やかに上昇へ向かうと考えられます。景気が堅調なことから、金融政策は今後徐々に正常化へ向かい、資産購入プログラムを2018年9月で終了し、2019年には利上げが実施されると見込まれます。

 

 

(2018年 3月30日)

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