アジア株式市場の見通し 「情報技術」がけん引するアジア株価指数

アジア株式市場の見通し 「情報技術」がけん引するアジア株価指数

 

【ポイント1】「情報技術」がけん引し戻り基調

「情報技術」は直近安値から約12%上昇

 

■アジアの株式市場は、2月上旬に世界株式市場の大幅調整に連動して下落しましたが、その後は戻り基調にあります。MSCI AC アジア(除く日本)(以下、アジア株価指数)を業種別で見ると、「情報技術」の戻りが早く、アジア株価指数をけん引しています。2月9日の直近安値から3月19日までの上昇率は、アジア株価指数が約6%、「情報技術」は約12%です。

 

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【ポイント2】2020年まで続く2桁増益見込み

2018年は好業績のすそ野が広がる

 

■アジア株価指数の1株当たり予想利益の伸び率を見ると、2017年以降2020年まで4年連続で2桁増益が見込まれます。2018年は一般消費財や公共事業も2桁増益となり、好業績のすそ野が広がる見通しです。2018年以降2020年まで2桁成長が続く業種は、「一般消費財」、「ヘルスケア」、「金融」です。

■「情報技術」は伸びが鈍化しますが、「情報技術」のウエイトの半分を占める中国は高成長が続く見通しです。中国の「情報技術」は2017年が前年比+46.5%、2018年同+25.1%、2019年同+27.3%、2020年同+24.3%と前年比+20%台の成長が続くと見られます。

 

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【今後の展開】中国の「情報技術」がアジア株価指数の成長をけん引

 

■中国はアジア株価指数の時価総額の36%を占めます。中国指数(MSCI チャイナ)内では「情報技術」が43%を占め、アジアの高成長を支えています。第13期全国人民代表大会第1回全体会議(全人代)では、成長の原動力の一つとして次世代AIの研究開発、実用化の強化を位置づけました。中国の国家戦略と相俟って、「情報技術」の高成長持続がアジア株価指数を支えると期待されます。

 

 

(2018年 3月20日)

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