ECBの金融政策は現状維持(2018年3月)緩和姿勢を微調整

ECBの金融政策は現状維持(2018年3月)緩和姿勢を微調整

 

【ポイント1】政策金利は据え置き

QEは当面、継続の方針

 

■欧州中央銀行(ECB)は3月8日の理事会で、政策金利、中銀預金金利(金融機関が余剰資金を預け入れた際に適用される金利)を、それぞれ0.00%、▲0.40%に据え置きました。

■量的緩和策である資産購入プログラム(QE)は、月間300億ユーロの規模で、2018年9月まで継続されます。

 

 

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【ポイント2】緩和姿勢を微調整

景気は拡大基調、政治も安定化

 

■今回会合の議事要旨では、QEについて、「状況が悪化すれば、債券購入の規模拡大や期間延長を実施する用意がある」との文言を、削除しました。今後、ECBが購入規模の拡大および期間延長を行う可能性は大幅に低下したと見られます。

■金融政策の正常化を進めるうえでは、景気に加え、政治面の安定性も重要となります。イタリアの選挙結果は概ね市場の想定通り、ドイツの政治も連立政権の発足が固まった現在が、緩和姿勢を微調整するのに適した時期と捉えたと考えられます。

 

 

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【今後の展開】緩やかなペースで金融政策の正常化を進める見通し

 

■ECBのドラギ総裁は、「QEの終了から利上げまで、ある程度の期間が必要」との見解を繰り返しました。欧州の景気は良好ですが、インフレ圧力が限定的なことを考え合わせると、QE終了は2018年9月、利上げは2019年前半頃になると予想されます。

■ドラギ総裁の「QE終了後も相当の期間、政策金利は現行の水準に据え置かれる」との発言を受け、欧州の主要株式市場では、軒並み株価が上昇しました。一方、ユーロは米ドル等、主要国通貨に対して下落しました。
 

(2018年 3月 9日)

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