豪州の金融政策は引き続き現状維持(2018年3月)景気は堅調に推移、物価は低い水準で安定

豪州の金融政策は引き続き現状維持(2018年3月)

 

【ポイント1】 景気は拡大基調を持続

10-12月は前期比+0.4%成長

 

■2017年10-12月期の豪州の実質GDP成長率は、前期比+0.4%、前年同期比+2.4%となりました(3月7日公表)。市場予想の同+0.5%、同+2.5%には及ばなかったものの、拡大基調に変化はありません。農産物輸出の一時的な落ち込みによる輸出の不振、建設投資の減少を、個人消費や政府支出の拡大で吸収しました。

■雇用の順調な増加を背景に、個人消費は今後も底堅く推移する見通しです。一時的要因で落ち込んだ輸出の回復も見込まれることから、18年の年間成長率は+3%弱まで高まると予想されます。

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【ポイント2】金融政策は現状維持

予想通り1.50%で据え置き

 

■豪州準備銀行(RBA)は3月6日に開催した金融政策決定会合で、市場の予想通り政策金利を1.50%に据え置く決定をしました。

■直近17年10-12月期の消費者物価指数上昇率(消費者物価指数は、異常値をつけた項目を除外したトリム平均値)は、前年同期比+1.8%と、RBA目標値の+2%を引き続き下回りましたが、RBAの景気・物価の評価に変化はありません。金利は当面、据え置かれる見込みです。

 

【今後の展開】豪ドルは底堅い展開へ

 

■足元の豪ドルの対円相場は、日米株価の急落等によるリスク回避の動きや、トランプ米大統領の保護主義的な通商政策等から、軟調な展開となっています。短期的には、これら不透明要因が豪ドル相場の頭を押さえる公算はありますが、資源価格の持ち直し、豪州景気の順調な拡大、日豪の金融政策の違い(日銀は緩和姿勢維持、RBAは据え置きの見通し)等を踏まえると、今後、豪ドルの持ち直しが期待されます。

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(2018年 3月 7日)

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