ユーロ圏経済は内需・外需ともに堅調 金融政策はゆっくりと正常化が進む見込み

ユーロ圏経済は内需・外需ともに堅調 金融政策はゆっくりと正常化が進む見込み

 

【ポイント1】 内需・外需とも堅調

小売や生産は上振れ

 

■2017年10-12月期のユーロ圏の実質GDP成長率(改定値)は前期比+0.6%、前年同期比+2.7%となりました。ユーロ圏経済は、企業の固定投資を中心に内需が堅調で、かつ、アジアや域内向けを始め輸出が増加傾向にあります。

■ユーロ圏の景況感を見ると、2月のマークイット製造業購買担当者景気指数(PMI)は58.5、同サービス業PMIは56.7と、ともに市場予想を下回りました。ただし、中立水準の50を大きく上回っており、景気は堅調です。

 

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【ポイント2】 インフレは依然落ち着いている

金融政策は徐々に正常化へ

 

■ユーロ圏の2月の消費者物価指数は前年同月比+1.2%となりました。欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%近傍を下回っているものの、需給ギャップの縮小や原油価格の上昇などにより、今後は上昇率が緩やかに高まると考えられます。

■景気が堅調なことから、市場では年内に利上げを予想する向きも見られたものの、2月22日に公表された、1月のECB理事会の議事要旨では、金融政策の正常化に慎重な姿勢が改めて示唆されました。

 

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【今後の展開】年央にかけてフォワードガイダンスの変更が見込まれる

 

■ユーロ圏経済は、財政政策や金融政策が景気拡大をサポートし、今後も内需は堅調に推移すると見られます。景気が堅調なことから、金融政策は今後徐々に正常化へ向かうと見られ、年央にかけて、将来の金融政策に対する考え方を示すフォワードガイダンスの変更が行われると考えられます。またその後は、物価や賃金の上昇ペースが緩やかながらも徐々に高まると見られ、2019年に利上げが実施されると見込まれます。

 

 

 

(2018年 3月 1日)

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