好調な米国のGDP成長率(2017年10-12月期速報値)力強く拡大する米国の国内需要

好調な米国のGDP成長率(2017年10-12月期速報値)力強く拡大する米国の国内需要

 

【ポイント1】市場予想を下回る成長率

国内最終需要は成長率が加速

 

■米国の2017年10-12月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比年率+2.6%となりました。7-9月期の同+3.2%から鈍化し、市場予想の同+3.0%を下回りました。

■在庫投資と純輸出が全体の足を引っ張りました。GDPから純輸出と在庫を除いた国内最終需要は前期の同+1.9%から同+4.3%に加速しました。

 

 

 

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【ポイント2】消費と設備投資は好調

在庫投資減と輸入増が足枷

 

■GDPの需要項目を詳細に見ると、まず個人消費は前期比年率+3.8%となり、前期の同+2.2%から加速しました。耐久財、非耐久財、サービス支出とも前期に比べ増加の勢いが強まりました。

■設備投資は前期の同+4.7%から同+6.8%に伸び率が拡大しました。機械設備投資が前期に続き二桁の伸びとなったうえ、構築物投資も持ち直したためです。

■一方、在庫投資、純輸出(=輸出-輸入)の寄与度は、それぞれ▲0.67%、▲1.13%でした。ただし、純輸出のマイナス寄与は輸入増が原因であり、内需の力強い拡大を示すものです。

 

 

【今後の展開】低インフレのもとでの景気拡大へ、緩やかな利上げが継続されよう

 

■景気・雇用が順調な拡大を続けていることから、米連邦準備制度理事会(FRB)は今後も利上げを継続する見通しです。ただし、物価上昇率が低い水準で落ち着いているため、そのペースは緩慢なものになる可能性が高いと考えられます。

■26日の米市場では、好決算銘柄に主導され、ニューヨークダウは史上最高値を更新しました。GDP統計は市場予想を下回りましたが、個人消費をはじめとする内需の力強い拡大が評価されました。一方、国債利回りは上昇しました。

 

 

 

 

(2018年 1月 29日)

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