日銀の金融政策は現状維持(2018年1月)景気回復と金融緩和の同時進行は株高要因
日銀の金融政策は現状維持(2018年1月)景気回復と金融緩和の同時進行は株高要因
【ポイント1】金融政策は現状維持
市場の予想通り
■日銀は23日、市場の予想通り、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定しました。短期の政策金利を▲0.1%、長期金利である10年物国債利回りをゼロ%程度に操作する金融調節を維持します。また、長期国債を買い増すペースも年約80兆円を目途とすることを据え置きました。
【ポイント2】GDP見通しは据え置き
物価の現状判断は上方修正
■同日、日銀は「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」を発表しました。実質GDP成長率見通しの中央値を17年度1.9%、18年度1.4%、物価上昇率見通しの中央値を17年度0.8%、18年度1.4%と前回10月から据え置きました。物価安定の目標である2%程度に達する時期は2019年頃とし前回から変更はありませんでした。
■物価については、上昇率見通しに変更はありませんでしたが、予想物価上昇率の判断については、前回の「弱含みの局面が続いている」から、「横ばい圏内で推移している」に上方修正しました。
【今後の展開】景気回復が続くなか金融緩和も続く見込み
■国際通貨基金(IMF)は22日に2018年の世界経済の成長率見通しを3.7%から3.9%に引き上げました。世界景気回復や企業業績の好調を背景に、日経平均株価は昨年9月以降上昇基調が続いています。
■米国では景気拡大を背景に、連邦準備制度理事会(FRB)が今後も追加利上げを実施するとみられます。一方、国内景気の回復が続くなか、日銀は物価目標達成に向けて、金融緩和を継続していくとみられます。景気回復と金融緩和の同時進行は株高要因と考えられます。
(2018年 1月 23日)
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