ブラジルの経済・市場動向(2018年1月)株式は上昇基調、通貨は横ばい圏の動き

ブラジルの経済・市場動向(2018年1月)株式は上昇基調、通貨は横ばい圏の動き

 

【ポイント1】株価は最高値更新

レアルは底堅い動き

 

■ブラジルの株式市場は17年半ばから上昇傾向にあり、18年に入っても好調さを維持しています。主要株価指数のボベスパは、足元で連日過去最高値を更新しています。世界的な景気拡大と低水準の金利を背景にした株高基調の中、投資資金が流入していることが要因です。

■ブラジルの通貨レアルは、ドル安地合いの中で、資源価格や株価の上昇を受け、底堅い展開となっています。18年に入り対ドルで反発しています。

 

 

 

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【ポイント2】S&Pがブラジルを格下げ

市場への影響は限定的

 

■米格付け大手S&Pグローバルは11日、ブラジルの長期債務格付けを「BB」から「BB-」へ、1段階引き下げました。また、格付けの見通しを、「弱含み」から「安定的」に変更しました。S&Pは格下げの理由として、ブラジルの財政改革の遅れと18年の大統領選挙後の政策の不確実性を挙げています。

■S&Pの格下げを受けた市場の反応は、限定的でした。市場は格下げをある程度織り込んでいたものとみられます。

 

 

 

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【今後の展開】株式は堅調維持、レアルは上値の重い展開

 

■ブラジルの株式市場は、世界的な景気拡大と低金利による適温相場の継続が予想される中で、景気回復や資源価格の上昇を背景に投資資金の流入が続き、今後も堅調な展開が期待されます。

■ブラジルレアルは、景気回復や資源価格上昇が下支えするものの、大統領選挙と議会選挙を控えて、国民に痛みを強いる年金改革が進展せず、財政再建が遅れるリスクが上値を抑えそうです。他の格付け機関も格下げに動く可能性があり、レアルは当面上値の重い展開が見込まれます。

 

 

 

(2018年 1月 18日)

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