2018年の米国経済の見通し 生産、雇用、所得の好循環が成長を促進
2018年の米国経済の見通し 生産、雇用、所得の好循環が成長を促進
【ポイント1】18年は成長率加速の見通し
消費と投資が堅調、減税効果も
■2017年の米国の実質GDP成長率は前年比+2.2%程度と、前年の同+1.5%から加速したと見られます。個人消費と設備投資が堅調だったためです。夏場に大型ハリケーンが南部を襲いましたが、その影響も軽微にとどまりました。
■18年は同+2.4%程度の成長が見込まれます。生産の拡大が、雇用、所得の増加を通じて消費を押し上げ、それが生産のさらなる拡大を促すという好循環が想定されるためです。加えて、トランプ政権の税制改革(減税)の効果も期待できます。
【ポイント2】物価上昇は緩やか
利上げペースは緩慢となる見込み
■米景気は09年4-6月期に底入れして以降、約8年にわたって拡大を続けていますが、インフレに加速の気配は見られません。賃金の伸びが依然として落ち着いている等によると考えられます。18年のインフレも、米連邦準備制度理事会(FRB)の目標である+2%には届かない見込みです。
■景気拡大が続いていることから、FRBは18年も利上げを継続すると予想されますが、物価が落ち着いているため、そのペースは緩慢と考えられます。
【今後の展開】好業績が株価上昇を支えよう
■良好な経済環境に加え、税制改革による減税効果も予想されるため、企業業績は経済成長率を上回る増益率が見込まれます。堅調な企業業績が株価の上昇を支えると予想されます。
(2017年 12月 21日)
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