2018年のユーロ圏経済の見通し 18年も潜在成長率を上回る成長が続く見込み

2018年のユーロ圏経済の見通し 18年も潜在成長率を上回る成長が続く見込み

 

【ポイント1】景気は緩やかに拡大

潜在成長率を上回る成長が続く

 

■17年7-9月期の実質GDPは前期比+0.6%となりました。また前年比では+2.6%と、潜在成長率(1%台前半)を上回る成長が続いています。

■輸出は、アジアや域内向けを中心に全体として増加傾向が続くと見られます。内需は、個人消費や固定投資の増加基調が続きそうです。

 

 

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【ポイント2】物価は徐々に上昇へ

量的緩和策は半減

 

■11月のユーロ圏の消費者物価指数は前年同月比+1.5%と、欧州中央銀行(ECB)の目標(2%近傍)を下回っています。今後は、景気回復に伴い物価上昇圧力が高まると考えられ、インフレ率は20年にかけ徐々にECBの目標に近づくと見られます。

■ECBは18年1月以降、量的緩和策である資産購入プログラムの規模を17年末と比べ半減させ、9月まで継続するとしています。またECBは、必要があれば量的緩和の延長や資産購入規模の拡大を行うと、引き続き緩和的な姿勢を示しています。

 

 

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【今後の展開】景気拡大が続く見込み、政治動向に引き続き注目

 

■弊社は、18年の実質GDP成長率を+2.3%と予想し、ユーロ圏経済は来年も潜在成長率を上回る景気拡大が続くと見ています。景気拡大が続くにつれて、物価はECBの目標に向けて徐々に上昇するため、ECBの資産購入プログラムは18年9月をもって終了すると見ています。ただし、物価の上昇ペースは緩やかと見られるため、金融政策の正常化は慎重なペースで進められると想定します。政策金利は18年中は据え置かれ、利上げは19年以降となりそうです。

■17年の欧州は選挙イヤーでしたが大きな波乱はなかったと言えます。18年にはイタリアで総選挙が予定されている他、カタルーニャの独立問題や英国の欧州連合(EU)離脱(Brexit)など、引き続き政治イベントの動向が注目されます。

 

 

 

(2017年 12月 20日)

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