2018年の豪州経済および豪ドルの見通し 資源セクター復調で成長率加速、豪ドルは堅調な展開へ

2018年の豪州経済および豪ドルの見通し

 

【ポイント1】17年は2%台前半の成長

災害の影響を吸収して堅調に推移

 

■2017年の豪州の実質GDP成長率は前年比2.2%程度と、前年の同2.6%から鈍化したと見られます。融資規制の強化やハリケーンの影響で、住宅投資が落ち込んだ等のためです。住宅を除く非資源セクターは概ね堅調に推移、資源セクターも資源価格の持ち直しを受け最悪期を脱しつつあります。豪州経済の実体は見掛けよりも良好と考えられます。

 

 

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【ポイント2】18年の成長率は加速しよう

緩やかな物価上昇、金利据え置きへ

 

■雇用の増加や低金利効果等により、家計消費は18年、続く19年と緩やかに増加する見通しです。加えて、資源セクターの設備投資調整一巡、社会資本整備のための公共投資増が見込まれることから、景気の拡大ペースは加速すると考えられます。18年、19年の成長率はともに前年比2.9%程度と予想されます。

■景気拡大の持続により、消費者物価の上昇率も緩やかに高まる見通しです。もっとも、豪州準備銀行(RBA)の目標レンジの下限である2%を超えてくるのは19年になると予想されます。RBAは、少なくとも18年いっぱい政策金利を現行の1.50%で据え置く可能性が高いと考えられます。

 

 

 

 

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【今後の展開】豪ドルは底堅い展開へ

 

■足元の豪ドルの対円相場は、やや軟調な動きとなっていますが、資源価格の持ち直し等により豪州経済の成長率加速や、貿易収支の黒字基調継続が見込まれること、豪州と日本の金融政策の方向性が異なること(日銀は緩和姿勢維持、RBAは据え置きの見通し)等から判断すると、今後豪ドルは対円で底堅く推移すると予想されます。

 

 

 

(2017年 12月 18日)

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