『街角景気』は消費増税直前以来の高水準

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「景気ウォッチャー調査」、いわゆる『街角景気』とは、景気に敏感なタクシー運転手やコンビニエンスストアの店長など、地域の景気の動きを敏感に観察できる立場にある約2,000人を対象とした調査です。10月の『街角景気』は、現状判断DIが2カ月連続で改善し、消費増税直前の駆け込み需要があった2014年3月以来の高水準となりました。街角の声を、当社独自のテキストマイニングにより分析した結果も併せてご紹介します。

【ポイント1】現状判断DIは2カ月連続改善

先行き判断DIは+3.9ポイントと大きく改善

■10月の『街角景気』によると、現状判断DIは前月の51.3から+0.9ポイント上昇して52.2と、2カ月連続で改善し、消費増税直前の駆け込み需要があった2014年3月以来の高水準となりました。内訳を見ると、企業動向関連、雇用関連がそれぞれ+4.1ポイント、+3.3ポイント改善しました。一方、家計動向関連は▲0.5ポイント低下しました。10月は衆議院選挙や、台風など天候不順の影響により、小売関連や飲食関連の客足が伸び悩んだことが低下につながりました。

■先行き判断DIは前月より+3.9ポイントと大きく改善して54.9と、2013年12月以来の高水準となりました。家計動向関連、企業動向関連、雇用関連の全てでDIは改善し、現状判断では低下した小売関連、飲食関連も改善しています。

 

 

 

【ポイント2】ウォッチャーのコメントを分析

「不安」コメントは減少

■街角の声をより客観的に分析する、当社独自のテキストマイニングによる分析手法(*)によると、10月は選挙関連や台風などの天候要因に関連したコメントが増加しました。一方、北朝鮮や不安に関連する単語の使用頻度は減少しました。先行きについても同様に、不安に繋がるコメントは減少した一方、良い、株高、安定などのポジティブな単語の使用頻度が増加しました。株高や、政治の安定への期待がウォッチャーの景況感改善に繋がっていると見られます。

 

(*)テキスト(文書)をコンピュータで探索する技術の総称。典型的な方法として、テキストにおける単語の使用頻度を測定し、テキストの特徴を統計的に分析・可視化することで、背後にある有益な情報を探ることができます。

 

 

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【今後の展開】消費は回復基調を維持

■内閣府は、基調判断を「着実に持ち直している。先行きについては、人手不足や海外情勢に対する懸念もある一方、引き続き受注、設備投資等への期待がみられる」と据え置きました。株高による資産効果もあり、高額商品の消費の伸びは高まっており、天候要因などによる一時的な低下が解消されれば、家計動向関連は堅調な推移が期待されます。

 

 

 

 

 

(2017年 11月 14日)

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