注目される中国深センA株市場 成長期待から資金流入が期待される
注目される中国深センA株市場 成長期待から資金流入が期待される
【ポイント1】技術革新重視の政策
深センA株市場に注目
■中国では、18日から始まった5年に一度の共産党大会で、習総書記が政治報告を行いました。その中で経済政策では、2035年に向けて経済や科学技術の実力を向上させ、イノベーション・技術革新で世界上位に位置するという目標が示されました。
■そうした中、深センA株市場に注目が集まります。深センは「中国のシリコンバレー」と呼ばれ、イノベーションの発信地として独自かつ急速な経済発展を遂げており、成長企業が多く上場しているためです。
■深センA株は、代表的な中国株式の一つで、国内投資家向けに発行された人民元建てで売買される中国企業の株式のことをいいます。
【ポイント2】ニューエコノミーが多い市場
高い利益成長期待
■深センA株市場の特徴は、情報技術やヘルスケア関連企業など、いわゆるニューエコノミーの業種の占有率が高いことです。
■また、AI、ロボティクス、eコマース、バイオなど成長ドライバーを有する企業が多く存在するため、利益成長期待が高くなっています。ブルームバーグによれば、予想EPS（1株当たり利益）の前年比は17年が+54％、18年が+24％、19年が+29％です。
【今後の展開】国内外からの資金流入が期待される
■16年12月から深センと香港のストックコネクト（相互注文取り次ぎ）が開始されました。これにより海外投資家は、香港証券取引所を経由して、深セン証券取引所に上場する一部の株式に投資することが可能になりました。さらに、17年6月に米MSCIがMSCI新興国指数にA株の採用を決めたため、先行き海外からの資金流入拡大が期待されます。政府支援が見込まれるニューエコノミー企業を中心とした高い利益成長期待に加え、国内外からの需要が旺盛と見られることから、深センA株市場は一段と注目されそうです。
(2017年 10月 20日）
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