インドの金融政策(2017年10月)政策金利は据え置き、株式・債券・為替は底堅い見込み

インドの金融政策(2017年10月)政策金利は据え置き、株式・債券・為替は底堅い見込み

 

【ポイント1】政策金利は据え置き

据え置きは市場の予想通り

 

■インド準備銀行(中央銀行、以下RBI)は10月4日の金融政策委員会で、政策金利(レポ金利)を6.00%で据え置くと決定しました。一方、法定流動性比率を20.0%から19.5%へ引き下げることを決定しました(10月14日発効)。

 

 

 

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【ポイント2】経済見通しを下方修正

物価見通しは上方修正

 

■RBIは、2017/18年度のGVA成長率(生産面からみた成長率)の見通しを、7.3%から6.7%へ引き下げました。7月の物品サービス税(GST)導入の影響で2017年4-6月期の成長率が下振れたことなどが主因です。4-6 月期のGVA成長率は前年同期比+5.6%だったことから、今年後半にかけて、成長率は加速すると考えられます。

■物価については、2017/18年度後半の消費者物価上昇率の見通しを前年度比+4.0~4.5%から同+4.2~4.6%へと上方修正しました。8月の消費者物価指数は前年比+3.36%と、7月の同+2.36%から上昇率が拡大しました。

 

 

 

 

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【今後の展開】株式、債券、為替は底堅さを取り戻すと見られる

 

■RBIは政策スタンスの中立を継続しており、金融政策は当面据え置かれると見られます。今後のインド株式市場は、景気の持ち直しに加えて、中長期的にはGST導入による経済の効率化から企業の利益成長の加速が期待されることなどから、堅調な推移が見込まれます。一方、RBIの物価見通しが上方修正されたことを一因として、4日のインド債券市場は下落しました。インフレの上昇はある程度抑制される見込みであるため、更なる金利上昇の余地は限られ、債券市場は落ち着きを取り戻すと思われます。インドルピーは、経済の高成長や改革期待を背景とした資金流入が期待されることから、対米ドルで底堅く推移すると見込まれます。

 

 

 

(2017年 10月 5日)

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