米国の金融政策(2017年9月)10月からFRB保有資産の縮小へ

米国の金融政策(2017年9月)10月からFRB保有資産の縮小へ

 

【ポイント1】政策金利は据え置き

FRB保有資産を縮小へ

 

■9月19日、20日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り、①政策金利(FFレート)の誘導レンジを1.00%~1.25%で据え置き、②連邦準備制度理事会(FRB)保有資産の縮小開始、を決定しました。

 

 

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【ポイント2】経済見通しはほぼ修正なし

政策金利の予測値も同様

 

■声明文では、「景気は緩やかに拡大、物価は低い水準で安定」との見通しを維持しました。米南部を襲った大型ハリケーンの影響は一過性のものであり、景気や物価の基調は変わらないと判断しました。

■FOMC参加者による経済予想にも、大きな修正はありません。将来の利上げについては、2017年、18年とも年3回の利上げ予想を据え置きました。17年は、既に2回の利上げを実施しているため、計算上は、あと1回の利上げを想定していることになります。ただし、物価上昇に確信があるわけではなく、12月の利上げ余地を残したと見るべきでしょう。

■FRB保有資産の規模縮小は、10月から実行に移す予定です。6月13日、14日開催のFOMCで公表された計画に沿って進める方針です。

 

 

 

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【今後の展開】緩やかなペースでの利上げ継続の見通し

 

■今回の決定はほぼ事前予想通りでしたが、年内の追加利上げの可能性が改めて示唆されたことから、FOMCの姿勢は想定以上にタカ派的とみなされ、米国市場では債券利回りが上昇(債券価格は下落)、米ドルが主要通貨に対して買われました。

■米景気は順調に拡大を続けているものの、物価上昇率がFRBの目標値を下回っていること等から、今後も金融緩和の解除は緩やかな速度で進められる見通しです。従って、金融市場が大きく混乱する可能性は低いと考えられます。

 

 

(2017年 9月 21日)

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