原油価格の動向(2017年9月)引き続き生産枠の遵守が求められるOPEC

原油価格の動向(2017年9月)引き続き生産枠の遵守が求められるOPEC

 

【ポイント1】OPEC生産量は前月比減少

OPEC生産枠は依然として超過

 

■石油輸出国機構(OPEC)月報の2017年9月号によれば、8月のOPEC原油生産量は日量3,276万バレルとなりました。

■OPEC生産量は、17年5月まで、16年11月開催のOPEC総会で合意に達した生産枠内にありましたが、6月以降は上限を超えています。内戦の影響等を考慮され、減産を免除されているリビア、ナイジェリアの増産に加え、イスラム国との戦費調達のためイラクが上限を超える生産を続けたためです。

 

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【ポイント2】17年は需給均衡に向かおう

求められるOPEC生産枠の遵守

 

■一方、原油の需要は、世界的な景気拡大を背景に堅調に推移しています。国際エネルギー機関(IEA)によれば、17年の原油需要は世界全体で日量9,763万バレル、前年比同151万バレルの増加となる見通しです。

■非OPEC諸国の供給量が同70万バレル増の同5,814万バレル程度と予測されるため、OPECが生産枠を遵守すれば、今後原油需給は均衡に向かう見通しです。

 

 

 

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【今後の展開】原油価格はレンジ内での推移へ

 

■一方、原油価格が上昇すれば、それに4カ月ほど遅れてリグの稼働基数が増える傾向があり、これが原油価格の上値を抑える公算があります。以上から判断すると、原油価格は当面のところ、1バレル当たり40~50ドル程度で推移する見通しです。なお、9月上旬に米南東部を襲ったハリケーンの影響は、いまのところ限定的なものにとどまっているようです。

 

 

(2017年 9月 19日)

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