トルコの金融政策(2017年9月)金融政策は据え置き、トルコリラは底堅い推移

トルコの金融政策(2017年9月)金融政策は据え置き、トルコリラは底堅い推移

 

【ポイント1】 金融政策は据え置き

据え置きは市場の予想通り

 

■トルコ中央銀行(以下、中銀)は14日に金融政策決定会合を開催し、現行の金融政策を維持しました。

■事実上の貸出上限金利として使用する「後期流動性貸出金利」は12.25%、主要な政策金利の翌日物貸出金利、1週間物レポ金利、翌日物借入金利はそれぞれ9.25%、8.00%、7.25%で据え置きました。金融政策の据え置きは、市場予想(ブルームバーグ集計)通りでした。

 

20170915as1

 

 

 

 

【ポイント2】足元の物価水準を懸念

引き締め的な金融政策を維持

 

■中銀は声明文で、トルコ経済について、内需の改善が続いていることや、ユーロ圏の需要拡大が輸出の増加につながっていることから、景気回復が強まったと評価しました。

■一方、物価については、現在の高めのインフレ率の水準は企業の価格設定行動に影響するリスクがあると指摘しました。中銀は物価見通しが大きく改善しない限り、現在の引き締め的な金融政策を維持するとしています。

 

20170915as2

 

 

 

 

【今後の展開】トルコリラは底堅く推移しよう

 

■トルコリラ相場は、16年7月のクーデター未遂事件を契機に対ドルで急落し、17年1月には過去最安値をつけました。その後、17年4月の国民投票で大統領の権限強化に向けた改憲案が承認され、政治的不透明感が後退したことなどから、対ドルで上昇基調にあります。足元は1ドル=3.43リラ台と、16年12月以来の高値水準に戻しています。景気回復や政治情勢の落ち着きに加え、中銀の引き締め的な金融政策と相対的に高い金利水準などから、トルコリラは当面底堅く推移すると見られます。

 

 

(2017年 9月 15日)

印刷用PDFはこちら↓

今日のマーケット・デイリー トルコの金融政策(2017年9月)金融政策は据え置き、トルコリラは底堅い推移

 

関連マーケットレポート

2017年07月28日 トルコの金融政策(2017年7月)
2017年06月06日 トルコの債券・為替市場は足元堅調

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会