ブラジルの金融政策(2017年9月)1.00%利下げ、今後は利下げペース減速を示唆

ブラジルの金融政策(2017年9月)1.00%利下げ、今後は利下げペース減速を示唆

 

【ポイント1】政策金利を1.00%引き下げ

8会合連続の利下げ

 

■ブラジル中央銀行(以下、中銀)は、9月6日の金融政策委員会で、政策金利を1.00%引き下げて、8.25%とすることを全会一致で決定しました。前回中銀が示唆していた1.00%の利下げは市場予想(ブルームバーグ集計)の通りでした。利下げは8会合連続で、昨年10月以降の利下げ幅は累計で6.00%となりました。

 

 

 

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【ポイント2】利下げペース減速を示唆

インフレは低下傾向が続く

 

■8月の消費者物価は前年同月比で+2.46%と一段と鈍化し、インフレの低下傾向が続いています。

■中銀は声明文で、最近の物価動向は好ましいと評価し、低迷している経済状況の下支えのため、構造的な中立金利を下回る水準に政策金利をとどめていると説明しました。

■また、中銀は、次回の会合について、基本シナリオ通りであれば、利下げのペースを落とすことが適切だと述べました。同時に、金融緩和サイクルが徐々に終了していく見通しを指摘しました。次回は0.75%の利下げが見込まれます。

 

 

 

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【今後の展開】レアルは底堅い動き

 

■中銀の追加利下げを受けブラジル株式市場が上昇するなか、通貨レアルは6日、対ドルで約4カ月ぶりの高値水準をつけました。今年5月にテメル大統領の汚職隠ぺい疑惑が浮上し、政治の混乱や財政改革の遅れを嫌気して調整しましたが、その後テメル大統領の辞任・弾劾の可能性が後退し、レアルは買い戻されています。中銀の利下げや構造改革期待からブラジル株式市場が堅調なことや、早期の米利上げ観測が後退していることなどから、レアルは当面底堅い動きとなりそうです。

 

 

 

 

(2017年 9月 7日)

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