豪州の金融政策は引き続き据え置き(2017年9月)日豪の金融政策の方向性の違いは豪ドル高要因となろう

豪州の金融政策は引き続き据え置き(2017年9月)

 

【ポイント1】政策金利は現状維持

市場予想通り1.50%で据え置き

 

■豪州準備銀行(RBA)は9月5日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.50%に据え置くことを決定しました。12会合連続の据え置きです。ブルームバーグ社の集計によれば、対象27名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。

 

 

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【ポイント2】当面、現状維持の見通し

景気、物価はRBAの想定通りの展開

 

■景気については、資源セクターの調整がほぼ一巡したとの見方を維持し、企業を取り巻く環境は良好と評価しました。雇用は増加の勢いを強めており、失業率は足元の5.6%から今後さらに低下する見通しとしました。

■インフレ率は、RBAの目標レンジの下限である+2%をやや下回っていますが、経済成長率が加速するにつれ、今後緩やかに高まると見ています。

■最近の豪ドル高については、インフレを抑制する一方、景気、雇用の下押し圧力となる可能性(経済見通しの下振れリスク)を指摘しました。

■景気や物価、為替の評価に加え、懸念していた住宅市場過熱に鎮静化の徴候との判断を踏まえると、金融政策は当面、据え置かれる見通しです。

 

 

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【今後の展開】豪州通貨は底堅い展開へ

 

■資源価格の上昇や日豪金利差の拡大等により、最近の豪ドルの対円相場は堅調に推移しています。今回の金融政策決定会合直後の豪ドルは、政策金利据え置きの決定が市場の予想通りだったため、主要通貨に対して小動きにとどまりました。

■先行きについても、①日豪の金融政策の方向性の違い(RBAは中立維持、日銀は緩和姿勢を継続の見通し)、②豪州の景気や国際収支の改善、③資源価格の持ち直し等から、豪ドルの対円相場は底堅く推移する見込みです。

 

 

 

 

(2017年 9月 5日)

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