『訪日客』増加でインバウンド消費は好調

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近年の『訪日客』(日本を訪れる外国人旅行者)の増加が日本経済に好影響を与えています。2017年6月には234万7千人、2017年上半期累計は1,375万7千人と、『訪日客』は順調に増加しています。国内消費市場が勢いを欠く中、増加する『訪日客』がもたらすインバウンド消費の増加が、今後とも国内景気の下支え要因となりそうです。

【ポイント1】6月の『訪日客』は234万7千人

2017年上半期累計は前年同期比+17.4%の1,375万7千人

 

■『訪日客』数は近年大幅な増加傾向にあります。日本政府観光局(JNTO)が19日に発表した2017年6月の「訪日外客数」(推計値)は、前年同月比+18.2%の234万7千人でした。2017年上半期の累計では1,375万7千人となり、5月には過去最速のペースで1,000万人を超えるなど順調に増加しています。

■国・地域別に見ると、韓国では格安航空会社を中心に増便されたことで前年同月比+63.8%の大幅増加となり、全体をけん引しました。このほかインドネシアでは、学校休暇や新たに制定された祝日などが旅行需要を押し上げて同+67.3%と、こちらも大幅な増加となりました。

 

 

【ポイント2】インバウンド消費は過去最高!

買物代が最も多く、次いで宿泊費への支出が多い

 

■インバウンド消費も堅調に増加しています。観光庁が19日に発表した「訪日外国人消費動向調査」によると、2017年4-6月期の『訪日客』による消費額は、前年同期比+13.0%の1兆776億円と過去最高となりました。また2017年上半期の累計では同+8.6%の2兆456億円と初めて2兆円を突破しました。

■費目別にみると、買い物代にかける金額が多く、1人当たりでは中国の13.1万円をトップにして、全体平均で5.7万円でした。次いで宿泊費にかける金額が多く、これは特に欧米豪で高い傾向にあり、英国やイタリアでは10万円超となっています。平均宿泊数が多いことも影響していると考えられます。

 

 

 

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【今後の展開】今後も『訪日客』増加によりインバウンド消費は好調が期待される

 

■『訪日客』1人当たりの旅行支出は前年同期比▲6.7%の14万9千円と減少しましたが、『訪日客』の数が堅調に増加していることから、『訪日客』による消費総額は、増加傾向が続いています。百貨店売上高では、国内市場が縮小する中で『訪日客』による売上が7カ月連続で増加となっています。今後もこうした『訪日客』による好調な消費が、日本経済の大きな下支え要因の1つとなりそうです。

 

(2017年 7月 24日)

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