アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年6月)香港、豪州が下落:今後は堅調な業績が注目されよう

アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年6月)

 

【ポイント1】香港、オーストラリアが下落

シンガポールは横ばい

 

■17年6月のアジア・オセアニアリート市場を現地通貨ベースで見ると、欧米金利が上昇するなか、シンガポール市場はほぼ横ばいでしたが、香港、オーストラリア市場は下落しました。

■香港市場は、金融政策の連動性が高い米国が年内に中央銀行のバランスシート縮小を開始するとの見方が高まり、下落しました。

■シンガポール市場は、景気回復期待と相対的に高い利回りに支えられ、ほぼ横ばいでした。

■オーストラリア市場は、長期金利上昇やリートの配当落ちの影響から月末にかけて調整が入り、大きく下落しました。

 

 

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【ポイント2】円ベースはシンガポール上昇

円安がプラス寄与

 

■アジア・オセアニアリート市場の6月の円ベース騰落率は、シンガポール市場が上昇、香港、オーストラリア市場は小幅下落となりました。

■円相場は各国通貨に対して下落し、円安となったため為替効果がプラスとなりました。

 

 

 

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【今後の展開】 堅調な業績や相対的に高い利回りが注目される

 

■6月下旬以降、欧州中央銀行(ECB)の量的緩和縮小観測からドイツの長期金利が上昇し、米国を中心に世界の長期金利に波及しました。長期金利上昇を受けて、世界的にリート市場は調整しています。

■しかしながら、米国の利上げは緩やかなペースで行われると見られ、世界的に長期金利の水準が大幅に引き上がることはないと思われます。特に、経済基盤が良好なアジア・オセアニアのリート市場は、早期に金利上昇の材料が市場に織り込まれることで、堅調な業績や相対的に高い利回りに注目が移ると見られます。

 

 

(2017年 7月14日)

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