豪州の金融政策は10会合連続の据え置き(2017年7月)金融政策の方向性の相違等から豪ドルは底堅い展開へ

豪州の金融政策は10会合連続の据え置き(2017年7月)

 

【ポイント1】政策金利は据え置き

市場予想通り1.50%に決定

 

■豪州準備銀行(RBA)は7月4日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.50%に据え置くことを決定しました。10会合連続の据え置きです。ブルームバーグ社の集計によれば、対象29名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。

 

 

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【ポイント2】当面は中立維持の見通し

雇用、物価とも緩やかな改善予想

 

■景気については、資源セクターの調整一巡により、緩やかな拡大を続けるとの見方を維持しました。17年1-3月期の豪州の実質GDP成長率は鈍化しましたが、一過性の要因によるものと見ています。

■インフレ率は、RBAの目標レンジの下限である+2%を下回った状態が続いています。しかし、今後は緩やかながら成長率が加速し、賃金上昇率も高まると見込まれることから、緩やかに上昇すると予想しています。

■先行きの金融政策についての言及は特にありませんでしたが、労働市場の改善や物価の安定に加え、RBAが懸念していた住宅市場の過熱にも鎮静化の徴候が見られると判断されたことなどから、今後も金融政策は中立が維持される見通しです。

 

 

 

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【今後の展開】豪州通貨は底堅い展開へ

 

■今回の金融政策決定会合直後の豪ドル相場は、対円で下落しました。据え置きの決定は、市場の予想通りでしたが、声明文の文言が想定されていたほどタカ派的でなかったことが、豪ドル売りにつながったもようです。

■日豪金融政策の方向性の違い(日銀は緩和姿勢を継続、RBAは中立維持の見通し)、豪州の景気や国際収支の改善、鉄鉱石価格の落ち着き予想などから、今後、豪ドルの対円相場は底堅く推移する見込みです。

 

 

(2017年 7月4日)

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