『東京都議選』自民惨敗で期待される次の一手

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7月2日に行われた『東京都議会議員選挙(以下、東京都議選)』では、小池知事が率いる「都民ファーストの会」が都政の改革期待を集めて躍進しました。一方、自民党は歴史的な惨敗となりました。安倍政権に対する信任の低下などが背景です。『東京都議選』は直接国政を左右するものではありませんが、今回の結果を踏まえ、安倍政権は政策運営の軌道修正を進めることになりそうです。

【ポイント1】「都民ファーストの会」が躍進、公明党と合わせて過半数獲得

 

■7月2日に行われた『東京都議選』は、小池百合子知事が率いる「都民ファーストの会」が、改選前の6議席から55議席を獲得する躍進で、第一党となりました。22議席から23議席へ1議席増やした公明党と合わせて都議会の過半数となる64議席(定数127議席)以上を獲得しました。共産党は17議席から19議席へと議席を増やしました。

■一方、自民党は23議席と、現有の57議席、09年の都議選で獲得した38議席をも下回る歴史的な惨敗となりました。また、民進党も現有7議席から5議席へと議席を減らしました。

 

【ポイント2】国政と都政が対立しているわけではない

 

■「都民ファーストの会」の勝利は、都政に対する改革への期待の表れと考えられます。一方で、自民党の歴史的な大敗は、国政における安倍政権の運営に対する信任の低下を示唆していたと見られます。安倍政権の政策運営は修正を余儀なくされそうです。

■ただし、重要なことは『東京都議選』が直接国政を左右する選挙ではない点です。また、東京オリンピックなどを推進するためにも東京都は現政権との協調が必要不可欠で、対立しているわけでもありません。

 

 

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【今後の展開】政権・政策運営の軌道修正に期待

 

■今回の結果を踏まえ、安倍政権は危機感をかなり高めたと見られます。加計学園問題、閣僚の失言問題などが尾を引かないよう政策運営の思い切った軌道修正を進める必要がありそうです。

■まず、政策運営に対する信頼を再構築するために内閣の改造が進む可能性があります。次に、経済面では個人消費をテコ入れするための対策の策定などが期待されます。

■衆議院議員の任期満了は18年12月であり、来年までに必ず総選挙は実施されます。今回の自民党大敗で安倍政権の政策運営は透明性と納得性の高いものに変化すると考えられます。

 

(2017年 7月 3日)

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