相撲ブーム再来!~景気とのカンケイ~

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日経MJが6月7日に発表した『ヒット商品番付』によると、2017年上期は、東は「稀勢の里」、西は「ニンテンドースイッチ」が横綱となりました。「稀勢の里」は19年ぶりとなる日本出身の横綱で、若乃花と貴乃花による「若貴ブーム」以来となる相撲ブームが到来していると言われています。そこで今回は、相撲ブームが景気にもたらす影響を読み解いていきたいと思います。

【ポイント1】新横綱が優勝した時は全て景気拡張局面

ケガをおしての逆転優勝に心を動かされたファンが急増

 

■大相撲1月場所で稀勢の里が初優勝を果たし、19年ぶりに日本出身の横綱が誕生しました。稀勢の里は、優勝次点12回ながら優勝できずにいた勝負弱さを克服し、悲願の初優勝となりました。さらに、新横綱となった3月場所でもケガをしながら逆転優勝を飾る活躍をし、相撲ブームとなっています。新横綱の場所での優勝は、昭和33年から運用されている現行の15日制度では、大鵬(1961年11月)、隆の里(1983年9月)、貴乃花(1995年1月)に次いで4人目となり、いずれも景気が拡張局面の時にあたります。人々の期待に応えて優勝することで、消費者マインド面から、景気にプラス効果があったと考えられるのではないでしょうか。

 

【ポイント2】懸賞本数は過去最高を更新

企業の広告費出費が堅調

 

■大相撲には、企業が1本62,000円で懸賞をかけることができます。稀勢の里が新横綱となった3月場所では1,707本の懸賞が懸かり、地方場所としては最多を記録しました。5月場所では、稀勢の里は11日目から休場となってしまいましたが、懸賞本数は2,153本と初の2千本台となり、過去最高を更新しました。世界景気の拡大や円安などを背景に企業収益が改善しており、企業が広告費を出す余裕が出てきていると考えられます。2017年1-3月期の法人企業統計で、営業利益、経常利益ともに過去最高水準を更新したこととも合致します。

 

 

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【今後の展開】人気力士のさらなる活躍が日本の景気を明るくする材料に

 

■稀勢の里が昇進したことで、大相撲は2000年春以来17年ぶりの4横綱時代に突入しました。また、弟弟子の高安も大関に昇進し人気を博するなど、今後も大相撲フィーバーが続くと考えられます。人気力士の期待に応える活躍が、人々の気持ちを元気にし、息の長い景気拡張につながることが期待されます。

 

 

(2017年 6月 19日)

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