インドのGDP成長率(2017年1-3月期)1-3月期の減速は一時的、高成長持続の見込み

インドのGDP成長率(2017年1-3月期)1-3月期の減速は一時的、高成長持続の見込み

 

【ポイント1】1-3月期GDPは減速

2016年度は7.1%成長

 

■インドの2017年1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.1%となりました。前期の同+7.0%から減速し、市場予想( ブルームバーグ、同+7.1%)を下回りました。インドでよく用いられるGVA成長率も同+5.6%と、前期の同+6.7%から減速し、市場予想(同+6.8%)を下回りました(GVA成長率は生産面からみた成長率)。

■ただし、2016年度(16年4月~17年3月)の実質GDP成長率は前年度比+7.1%となり、3年連続で+7%を超える高成長を達成しました。

 

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【ポイント2】成長率減速は特殊要因

高額紙幣廃止や統計改定の影響

 

■1-3月期の実質GDP成長率が前期から大きく減速したのは、16年11月に実施された高額紙幣の廃止に伴う混乱や、GDP統計の大幅改定による一時的要因による影響と見られます。景気の拡大基調は続いていると考えられます。

■需要項目別の寄与度を見ると、高額紙幣の廃止の影響などで民間消費が+4.2% と、前期の+6.3%から縮小しました。

 

 

 

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【今後の展開】高成長持続の見込み

 

■インド政府は、16年5月に企業の破綻処理を円滑にして不良債権処理を進める「破産・倒産法」を成立させました。更に、複雑な税制を一本化して経済の効率化を促す物品・サービス税(GST)を17年7月にも導入する方針です。高額紙幣廃止に伴う景気減速の影響が薄れるなか、政府が主導する税制改革や不良債権処理の進展の後押しもあり、インド経済は今後も高成長を維持すると見込まれます。

(2017年 6月1日)

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