「夏のボーナス」は昨年並みの見込み(日本)

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主要企業の「夏のボーナス」の大まかな支給状況については、一般財団法人「労務行政研究所」が毎年5月中旬頃に発表する「東証第1部上場企業の夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」で把握できます。「夏のボーナス」は、2014年以降増加傾向が続いているものの、その増加幅は徐々に縮小し、2017年は昨年夏と比べほぼ横ばいとなりそうです。

【ポイント1】「夏のボーナス」は前年比横ばい

 

増加幅は徐々に縮小

■一般財団法人「労務行政研究所」が8日に発表した東証一部上場企業127社の2017年の「夏のボーナス」の妥結額は、同一企業で見た昨年夏季の実績と比べてほぼ横ばい(+125円)の72万8,662円となる見込みです。

■「夏のボーナス」は、2014年が同+5.7%、2015年が同+3.0%、2016年が同+1.7%となり、2017年は同+0.0%と増加幅は徐々に縮小しています。

 

【ポイント2】製造業は減少、非製造業は増加の見込み

 

鉄鋼・非鉄は市況の回復、建設は旺盛な需要を背景に増加見込み

■業種別に見ると、製造業は前年同期比▲0.3%と減少する見込みです。昨年夏に市況の下落により大幅に減額となった鉄鋼と非鉄・金属は、2016年の市況の回復などを受けて、それぞれ同+7.2%、同+4.2%と見込まれています。一方、造船が同▲4.8%、自動車が同▲4.4%となった輸送用機器や、機械、電気機器などが前年を下回りそうです。

■非製造業は同+1.2%と増加する見込みです。依然需要が旺盛な建設では同+3.4%、情報・通信でも同+3.5%となりそうです。

 

 

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【今後の展開】賃上げの傾向が続くと見られ、消費の下支えが期待される

■「夏のボーナス」は前年比でほぼ横ばいにとどまりそうですが、第二次安倍政権発足以降の賃上げの傾向は全体として続いています。4月25日に一般社団法人日本経済団体連合会が発表した2017年の春季労使交渉の第1回集計では、大手企業の全業種平均の賃上げ率は2.18%となっています。

■雇用環境を見てみると、3月の完全失業率は2.8%と低水準にあり、就業者数も増加基調が続いていることから、賃上げの傾向は続くと見られ、全体として今後も消費の下支えとなりそうです。

 

(2017年 5月 18日)

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