アジアの通貨動向(2017年5月)インドルピーが堅調、ルピア、リンギットは安定

アジアの通貨動向(2017年5月)インドルピーが堅調、ルピア、リンギットは安定

【ポイント1】インドルピーは堅調

 

1年9カ月ぶりの高値水準

 

■17年に入り、インドルピーが堅調な動きとなっています。5月16日の引け値は1ドル=64.08ルピーと、約1年9カ月ぶりの高値水準です。3月のインド地方選挙でモディ首相の与党であるインド人民党が圧勝し、経済改革の期待が高まったことで、海外投資家からの資金が流入したことが背景です。インド経済は高成長が続くと見込まれることから、今後もインドルピーは堅調を維持しそうです。

 

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【ポイント2】ルピア、リンギットは安定

 

トランプ大統領のドル高牽制も支え

■インドネシアルピアは17年に入り、対ドルで横ばい推移となっています。複数の大手格付け会社がインドネシアの格付け見通しを「ポジティブ」にしているように、経済や財政の改善期待が今後もインドネシアルピアを支えると見られます。

■マレーシアリンギットは、米金利上昇でアジア通貨危機以来の水準に急落しましたが、足元で持ち直しつつあります。トランプ大統領のドル高牽制発言もアジア通貨のサポート要因となっている模様です。

 

 

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【今後の展開】アジア通貨は底堅い動き

 

■アジア通貨は、米大統領選挙後の米金利上昇に伴って弱含みましたが、17年に入り、落ち着きを取り戻しています。アジア各国・地域は経済の基礎的条件が改善しており、成長見通しも良好です。米国の利上げは緩やかに進むと見られるため、アジア通貨は今後も底堅く推移することが期待されます。

 

 

(2017年 5月 17日)

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