注目される「雄安新区」!(中国)

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「雄安新区」とは、4月1日に中国共産党と政府から発表された、新たに建設される経済特区のことです。北京と天津からそれぞれ約100kmに位置し、河北省の複数の行政区域にまたがる地域で、最終的には東京都の広さに迫る規模となりそうです。「雄安新区」は、「一帯一路」構想と並び、習主席の象徴的な政策として、2021年の共産党設立100周年に向けて急速に発展していくと見られます。

【ポイント1】北京と天津から約100kmの地域に新経済特区を建設

 

最終的には東京都の面積に迫る規模の開発が見込まれる

■4月1日、中国共産党と政府は、「雄安新区」という新しい経済特区の建設を発表しました。北京と天津からそれぞれ約100kmに位置する地域で、河北省の容城県、雄県、安新県などにまたがる大規模な新都市となる予定です。

■「雄安新区」として開発される面積は、当初は100㎢、最終的には2,000㎢と、東京都の面積(約2,200㎢)に迫る規模が見込まれており、巨大なインフラ投資・建設の需要を生み出すと考えられます。

 

【ポイント2】深圳経済特区、上海浦東新区に並ぶ国家プロジェクト

 

北京への一極集中の緩和が狙い

■「雄安新区」は、中国では19番目の国家級の開発新区で、習近平国家主席が主導します。党と国務院の発表では、「雄安新区」の建設は千年の計と位置づけられ、鄧小平氏による1980年の「深圳経済特区」、江沢民氏による1992年の「上海浦東新区」と並ぶ国家プロジェクトとなっています。

■「雄安新区」では、北京に本社を置く企業が本社機能を移すことなどで、北京への一極集中を緩和させることが一つの狙いと見られます。また、環境重視のスマート都市としてこれまでの経済特区と差別化されるとの見方もあります。

 

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【今後の展開】習主席の象徴的な政策として、今後急速に進展する見込み

■今月、初めての国際会議を開催した「一帯一路(現代版シルクロードの構築を目指す中国の経済・外交政策)」と並び、「雄安新区」は習主席の象徴的な政策となりそうです。「雄安新区」の完成の時期などは未定ですが、習近平主席の業績としてとらえるならば、2021年7月に開催予定の中国共産党設立100周年記念に間に合わせるよう進められていくと考えられます。2022年には冬季北京五輪も控えており、今後も中国での旺盛なインフラ需要などが続きそうです。

 

(2017年 5月 17日)

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