「AI」の活用広がる小売業(日本)

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「AI」(人工知能)が産業界や私たちの生活で存在感を増すなか、小売業界でも「AI」を活用した業務効率化や商品開発、販売手法が実用化されています。身近なところでは、コンビニや衣料品販売などでも「AI」の活用が広がり始めました。国内では人手不足が深刻化するなか、小売業など人材の確保が難しくなっている業界では、今後、業務効率化の観点からも「AI」の活用が欠かせなくなると思われます。

【ポイント1】コンビニで需要予測に活用される「AI」

天候や販売実績から最適な商品数を示唆

■コンビニ大手の“ローソン”は、半自動化で最適な数の商品の量や品揃えを発注するシステムを全店舗に導入しています。過去の販売実績やその日の天候などを踏まえ、「AI」が算出した最適な商品数を発注に活用し、機会ロスや廃棄ロスの圧縮と発注業務の軽減化を図っています。

【ポイント2】「AI」の活用で衣料品の商品開発期間を短縮

眼鏡が似合うかどうかを「AI」が助言

■衣料品大手ユニクロを展開する“ファーストリテイリング”は、「AI」を活用し、商品開発や在庫管理に反映する仕組みを導入することを発表しました。顧客の購入履歴などから売れ筋の変化を予測し、商品開発期間の大幅な短縮を目指します。

■眼鏡専門店JINSを展開する“ジンズ”は、試着した眼鏡が似合うかどうかを「AI」が判断するサービスを始めています。

■衣料品販売などでは、顧客の購買履歴や画像認識による顧客属性の分析などの「AI」の活用で、今後、顧客ごとのよりきめ細やかな商品提案が可能になると見られます。

 

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【今後の展開】将来は無人のコンビニ出現の可能性も

■米“アマゾン”本社は、「AmazonGO(アマゾン・ゴー)」という、レジのないコンビニ店舗を発表しました。この革新的な店舗では、 「AI」による画像認識技術などを活用し、入店時にスマホをかざせば、顧客はレジで支払いをする必要がなく、ランチタイムなどに発生するレジ待ちの長蛇の列がなくなります。将来は無人のコンビニが出現するかもしれません。

■日本では少子高齢化に伴う需要縮小や人手不足が常態化するなか、精度の高い需要予測による商品開発や労働力不足への対応など、生産性向上のために「AI」が果たす役割は大きいと考えられます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2017年 5月 8日)

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