原油価格の動向(2017年4月)需給の好転で底堅い推移が見込まれる原油価格

原油価格の動向(2017年4月)需給の好転で底堅い推移が見込まれる原油価格

【ポイント1】OPECは減産目標を達成

協調減産の延長を検討へ

■石油輸出国機構(OPEC)月報の2017年4月号によれば、同年3月のOPEC総生産量は日量3,193万バレル、前月比▲15万バレルでした。

■16年11月末のOPEC総会で合意した上限の同3,250万バレルを下回っています。加盟13カ国のうち、上限の設定を免除されているリビアとアルジェリアを除く加盟国の全てが減産目標を達成しました。

■現在実施されている協調減産の期限は17年1月1日から半年間です。5月25日にウィーンで開催される次回OPEC総会では、協調減産の延長が議論される予定ですが、多くの国が延長支持の姿勢を見せています。
20170413gl1

 

 

【ポイント2】17年は需要超過の見通し

世界経済の拡大で需要が増大

■国際エネルギー機関(IEA)は、①17年の原油需要を世界全体で日量9,800万バレル、前年に比べ同140万バレルの増加、②非OPEC諸国による供給量を前年比同40万バレル増の同5,810万バレルと予測しています。

■従って、協調減産が維持されれば、需給バランスは14年~16年の供給超過から17年に需要超過へと転換する見通しです。

 

20170413gl2

 

 

【今後の展開】原油価格は底堅い展開へ

■需給動向から判断すると、産油国間の協調減産が維持される限り、原油価格には上向きの圧力がかかる見通しです。少なくとも、大崩れする可能性は低いと考えられます。

■他方、価格がバレル当たり55ドル~60ドルを超えてくると、シェールオイルの生産が急拡大する公算があります。原油価格は、当面、同50ドル近傍で推移する見込みです。

(2017年 4月 13日)

印刷用PDFはこちら→

今日のマーケット・デイリー 原油価格の動向(2017年4月)需給の好転で底堅い推移が見込まれる原油価格

関連マーケットレポート

2017年3月28日 原油価格の動向(2017年3月)
2017年3月24日 鉄鉱石・石炭の価格動向

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会