OECDの「経済成長見通し」(グローバル)

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経済協力開発機構(OECD)は、主に欧米中心の先進国によって構成され、世界経済の発展や社会福祉の向上に向けた政策を推進するための国際機関です。OECDは半年に一度、世界の「経済成長見通し(Economic Outlook) 」を発表しています。また、その間には中間報告(Interim Economic Outlook)を公表しています。

【ポイント1】2017年、2018年の「経済成長見通し」は据え置き

2018年に向けて緩やかながら成長スピードは加速する見込み

■3月7日、OECDは「経済成長見通し」の中間報告を公表しました。これによると世界全体の実質GDP成長率の見通しは、2016年は前年比+3.0%、2017年は同+3.3%、2018年は同+3.6%と、今後は先進国の財政主導により緩やかながら成長スピードが加速すると見られています。なお、世界全体の見通しは前回2016年11月の公表分から据え置かれました。

■世界経済への自信は回復しているとした一方、消費や投資、貿易、生産などが力強いというには遠いとしています。また、先進国では急速な住宅価格上昇による脆弱性が残るほか、新興国では企業の負債や不良債権などがリスクと指摘されています。

【ポイント2】日本や中国で上方修正

インドは今後も7%台の成長が続く

■各国・地域別に見ると、英国や中国が上方修正されました。また、日本は2017年が前年比+1.2%へと0.2% 上方修正されました。2016年に同▲3.5%とマイナス成長が見込まれているブラジルは、2017年の0%成長を経て、2018年は同+1.5%へと従来予測よりも回復スピードが高まると見られています。インドは、2016年以降も7%台の高い成長が続くと見込まれます。

 

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【今後の展開】保護主義の台頭などがリスク要因、欧州各国の選挙動向にも注目

■今回の「経済成長見通し」の中間報告では、今後も緩やかな景気拡大が見込まれているなか、OECDは保護主義の台頭や財政の脆弱性、主要国の金融政策の方向性の違いによる為替市場の変動などが今後のリスクとしています。昨年の米大統領選挙に続き、今年は来週実施されるオランダの総選挙を皮切りに、欧州主要各国で選挙が予定されるなか、その焦点の1つが保護主義の台頭となっており、その動向にも注目です。

 

 

(2017年 3月 13日)

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