上向くアジア圏の「PMI」(アジア)

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「PMI」とは、購買担当者景気指数(Purchasing Manager‘s Index)の略で、景況感を推し量る上で注目されている月次の経済指標です。50を上回れば景気拡大、下回れば縮小を示します。中国では、中国国家統計局と中国メディアの“財新”が中国の「PMI」を、それ以外のアジアについては、日本経済新聞社が各国の「PMI」を公表しています。

【ポイント1】中国(公式)の「PMI」は51.6

7カ月連続の50超え

■中国国家統計局によれば、2月の製造業「PMI」は51.6と、景気判断の節目となる50を7カ月連続で上回りました。1月より0.3ポイント上昇し、市場予想(ブルームバーグ、51.2)を上回りました。

■一方、民間の“財新”が発表した2月の製造業「PMI」も51.7と、市場予想(同50.8)を上回り、1月の51.0から上昇しました。“財新”の「PMI」は、2014年7月以来の高水準でした。

 

【ポイント2】ASEAN「PMI」は50.3

インドは50.7

■日本経済新聞社が発表した2月の東南アジア諸国連合(ASEAN)の製造業「PMI」は50.3と前月の50.0から改善し、景気判断の節目となる50を2カ月連続で上回りました。

■インドの製造業「PMI」も50.7と、前月に続き50を上回りました。モディ政権による高額紙幣の廃止と新札への交換に伴う混乱により、昨年12月には「PMI」が50割れに急落しましたが、持ち直しの動きが継続しています。

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【今後の展開】アジア圏経済は回復基調、アジアへの資金流入を期待

■中国の2月の製造業「PMI」は、政府公式版と民間の“財新”版が共に、新規受注、生産が1月から2月にかけて上昇しており、景気が上向きであることを示しました。公共事業拡大により内需が堅調なことに加え、輸出も回復したことが寄与したと見られます。また、長く前年割れが続いた生産者物価指数が昨年秋からプラスに転じ、民間部門の投資が活発化しています。中国経済は当面しっかりとした足取りで拡大を続けそうです。

■ASEANやインドの製造業「PMI」も、国内や域内需要の増加に支えられた回復傾向が見られます。安定化する中国経済にも牽引され、アジア圏の経済は今後も回復基調を維持すると見られ、投資資金を引き付けることが期待されます。

(2017年 3月 7日)

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