豪州の金融政策は5会合連続の据え置き(2017年2月)景気に対する評価が前進

豪州の金融政策は5会合連続の据え置き(2017年2月)景気に対する評価が前進

【ポイント1】史上最低の1.5%を維持

国内景気は底堅く推移

■豪州準備銀行(RBA)は2月7日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.50%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によれば、対象28名のエコノミストのうち27名が据え置き、残り1名が利下げを予想していました。

■RBAの注視する消費者物価上昇率は目標値の下限である+2%を下回っているものの、海外経済の回復が明確になってきたこと、資源価格が底入れしたことなどが、据え置きの理由と考えられます。

 

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 【ポイント2】当面は現状維持の見通し

声明文は前回とほぼ同じ内容

■今回の声明文の特徴は、世界経済、ひいては国内景気の見方が以前に比べ前向きになったことです。国内経済については、「16年7-9月期のマイナス成長は天災など一時的な要因によるところが大きく、今後は資源輸出の拡大、資源セクターの設備投資の下げ止まりなどから、上向く」と予想しています。

■先行きの金融政策についての言及は特にありませんでしたが、物価見通しがほとんど変わっていないことなどから、政策スタンスは中立を維持しました。

 

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【今後の展開】豪ドルは底堅い展開へ

■豪ドルの対円相場は、中国での需給改善による鉄鉱石や石炭等の資源価格の持ち直しを受け、昨年6月下旬を当面の底に戻り歩調を辿っています。ただ、今回の会合直後の豪ドルは、金利据え置きの決定が市場の予想通りだったことから、小動きにとどまりました。

■今後についても、①トランプ米大統領の積極財政等を支えに世界経済の拡大が続くと予想される、②石油や鉄鉱石、石炭といった資源価格が持ち直してきた、③RBAの金融政策スタンスが中立を維持する見通し等を踏まえると、豪ドルの対円相場は底堅く推移する可能性が高いと考えられます。

(2017年 2月 7日)

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