日銀の金融政策(2017年1月) 据え置きを決定:当面現状維持の見込み

日銀の金融政策(2017年1月) 据え置きを決定:当面現状維持の見込み

【ポイント1】金融政策は現状維持

市場の予想通り

■日銀は31日、金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決定しました。短期の政策金利を▲0.1%、長期金利である10年物国債利回りをゼロ%程度に操作する金融調節を維持しました。また、長期国債を買い増すペースも年約80兆円目途に据え置きました。金融政策の現状維持は市場の予想通りでした。

 

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 【ポイント2】成長率の見通しを引き上げ

17年度以降の物価見通しは維持

■日銀は、同時に、「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表しました。経済成長率の見通しについて、16年度を+1.4%(前回+1.0%)、17年度を+ 1.5 % ( 前回+ 1.3 % ) 、18 年度を+1.1%(前回+0.9%)に、上方修正しました。物価見通しについては、16年度を前回の▲0.1%から▲0.2%に引き下げましたが、17年度と18年度は、1.5%、1.7%に、それぞれ据え置きました。

■物価上昇目標(2%程度)の達成時期は「18年度頃」が維持されました。

 

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【今後の展開】当面現状維持が続く見通し

■日銀の金融政策据え置きは市場の予想通りであったため、発表後の金融市場の反応は限定的です。ただし、トランプ米政権の政策に対する警戒感からNY市場でリスク回避的な動きが強まったため、米ドル円レートは113円台半ば、日経平均株価は19,100円近辺と、前日比では円高、株安の動きとなっています。10年国債利回りは前日比変わらずの0.08%付近で小動きとなっています(31日14時時点)。

■ 日銀は、経済成長率の見通しを上方修正しましたが、17年度以降の物価については、前回(16年10月時点)の見通しを据え置いたことから、金融政策は当面現状維持が見込まれます。
(2017年 1月31日)

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