「季節予報」では春まで穏やかな天候(日本)

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気象庁は先行き1カ月、3カ月を対象に大まかな天候を予想し、「季節予報」として発表しています。また、気象庁は毎月エルニーニョ監視速報を発表し、エルニーニョ現象・ラニーニャ現象の発生に伴う異常な気象を報告・予想しています。ラニーニャ現象の終息が見込まれることから、1月25日に発表された3カ月予報では、2~4月の天候は、ほぼ平年並みの穏やかなものとなることが予想されています。

【ポイント1】ラニーニャ現象は終息へ

今後、気温はほぼ平年並となり、低気圧の影響を受けにくい見込み

■昨年9月、エルニーニョ監視速報でラニーニャ現象の発生が報告されました。ラニーニャ現象とは、南米ペルー沖から太平洋中央部の海水温度が平年より低い状態が続く現象のことで、反対に高い状態が続くことをエルニーニョ現象と言います。ラニーニャ現象は、エルニーニョ現象ほどの大きな影響はないとされるものの、これらの現象が起こると世界中で異常な天候が起こると考えられています。

■1月11日のエルニーニョ監視速報によると、今後ラニーニャ現象は終息し、平常の状態が続くと見られます。また3カ月予報では、日本付近の気温は、ほぼ平年並となり、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美を中心に、雨や風をもたらす低気圧の影響を受けにくい見込みとなっています。

【ポイント2】気象と商品販売には高い関係性

客観的な気象データの活用が期待される

■今月気象庁は、スーパーやコンビニでの販売商品(46品目)と気温・降水との関係性を分析・調査した結果を公表しました。これによると、商品の販売数と気温・降水量との関連がある品目は多数あり、気象条件から販売数を客観的に推定することが可能とされ、データの活用例が紹介されています。

■こうした気象と販売に関するデータは、小売分野に限らず、家電流通分野など様々な分野でも応用が期待されます。

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【今後の展開】今後は穏やかな気候が予想され、国内景気にもプラスか

■一般に、気象条件は客足に影響したり、季節に合った天候でない場合に季節商品などを中心に消費が不振になるとされ、天候は経済の分析にも役立てられます。例えば昨夏は、北海道や東北が台風被害に見舞われ、そのほかの地域でも長雨となりました。そのため、天候被害を受けて野菜価格全般が高騰したほか、衣料品販売やレジャー動向などが影響を受け、個人消費が伸び悩みました。「季節予報」では今後は穏やかな気候が予想されていることから、足元堅調な国内景気は今後も緩やかな回復を続けることが期待されます。

(2017年 1月30日)

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