米国ハイイールド債券市場の動向と見通し 引き続き資金流入が見込まれるハイイールド債券市場

米国ハイイールド債券市場の動向と見通し

【ポイント1】良好なパフォーマンス

株式に劣らないパフォーマンス

■米国ハイイールド債券指数の上昇率を、16年年初から直近17年1月10日までの約1年間で見ると、+18.9%となりました。なかでもエネルギー・セクターの上昇(同+39.7%)が目立っています。

■この間、英国の欧州連合(EU)離脱選択や米国の大統領選挙をめぐる不透明感の高まりなどから、株価が調整することもありましたが、このような局面でもハイイールド債券市場は底堅さを保っています。

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【ポイント2】危険回避の動きが後退

高い利回りが魅力

■良好なパフォーマンスは、米国、中国経済の持ち直し、原油価格の上昇を受け、リスク回避の動きが後退するなか、ハイイールド債券の高い利回りが注目されたためと考えられます。参考までに、1月10日時点のハイイールド債券の利回りは5.83%、これに対して米国10年国債利回りは2.38%です。


【今後の展開】今後も堅調に推移しよう

■米国、中国経済の持ち直し、産油国間の協調減産の効果により、原油価格は底堅く推移する見通しです。米国の金融政策については、引き締めの方向にあります。ただ、ドル高の影響などで物価が落ち着いていることから、利上げの速度は緩やかと予想されます。一方、企業のデフォルト率はやや上昇していますが、デフォルト率はもともと景気に遅れて動く傾向が強く、間もなく低下に向かうと見られます。こうした点を踏まえると、今後も高利回りのハイイールド債券市場には資金流入が続くと考えられます。

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(2017年 1月12日)

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