ASEANの「PMI」(アジア)
<今日のキーワード>ASEANの「PMI」(アジア)
日本経済新聞社は、2016年8月度分より、ASEAN(東南アジア諸国連合)の製造業「PMI」(購買担当者景気指数)を公表しています。「PMI」は、景気判断について50を上回ると景気が上向き、50を下回ると下向きの兆候とされる景気動向の先行指標です。ASEANの製造業「PMI」は、インドネシア、ベトナム、シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、ミャンマーの7カ国が対象です。 |
【ポイント1】ASEANの「PMI」は49.1
3カ月連続で50割れ
■日本経済新聞社が3日発表した2016年12月のASEANの製造業「PMI」は49.1と、景気判断の節目となる50を3カ月連続で下回りました。
■国別に見ると、「PMI」が50を超えているのは、タイ(50.6)、フィリピン(55.7)、ベトナム(52.4)です。タイは8カ月ぶりに50を上回りました。一方、「PMI」が50を下回っているのは、インドネシア(49.0)、マレーシア(47.1)、ミャンマー(49.4)です(シンガポールは11月で52.8)。
【ポイント2】フィリピンの「PMI」は低下も高水準
タイは娯楽自粛期間明けでプラスへ
■フィリピンの「PMI」は低下したものの、域内で最も高い水準を維持しています。輸出依存度が低く、中国経済の影響を受けにくいためで、内需の好調さが製造業へ波及する構図が続いています。タイの「PMI」上昇は、プミポン前国王逝去後30日間の娯楽自粛期間が明けたことが背景と見られます。また、ベトナムの好調さは、堅調なスマホ需要を反映した動きと考えられます。
【今後の展開】2017年2~3月頃には改善の可能性も
■今後、ASEANの景況感は改善する見込みです。引き続きフィリピンの内需が堅調と思われる一方、インドネシアとマレーシアの景況感の回復が期待できるためです。足元では資源価格が回復基調にあり、資源価格の回復はインドネシア、マレーシア両国の歳入にとってはプラスに作用します。また、両国とも1月から新年度入りで、公共投資を再び積極化すると見込まれます。中国の春節の影響から1月はややもたつく可能性はありますが、2~3月頃にかけて景況感の改善が期待されます。
(2017年 1月 5日)
印刷用PDFはこちら
関連マーケットレポート
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会