2017年豪州経済および豪ドルの見通し 資源セクターの復調で堅調な推移となる見通し

2017年豪州経済および豪ドルの見通し 資源セクターの復調で堅調な推移となる見通し

 

【ポイント1】16年は2%台前半の成長

個人消費など内需が堅調

■2016年の豪州の実質GDP成長率は前年比2.4%程度と、前年並みの成長になると見られます。中国経済の減速、資源価格の下落による資源セクターの不振を、個人消費や住宅投資の拡大で吸収しました。

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【ポイント2】17年も堅調に推移しよう

物価は緩やかに上昇

■これまでの利下げ効果や労働市場の回復等から家計消費、住宅投資といった非資源セクターは、2017年も堅調に推移すると予想されます。年後半には、資源セクターによる設備投資の調整も一巡すると見られ、景気の拡大ペースは緩やかに高まると考えられます。17年の成長率は+2.3%程度が予想されます。

■賃金の底入れや、原油価格の下げ止まり等により、消費者物価の上昇率は、緩やかに高まる見通しです。17年後半には、豪州準備銀行(RBA)の目標値である+2%~+3%のレンジに到達すると予想されます。RBAは、少なくとも17年いっぱい政策金利を現行の1.50%で据え置く見通しです。

 

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【今後の展開】資源価格が豪ドルを下支え

■豪ドルの対円相場は、資源価格の持ち直しにより今年半ば辺りから上昇基調に転換しました。今後も、豪州経済の堅調な見通しに加え、資源価格の持ち直し、さらには日豪の金融政策の方向性の違い(日銀は緩和スタンスを維持、RBAは中立スタンス)を反映して、豪ドルの対円相場は底堅く推移すると考えられます。

(2016年12月22日)

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