FOMC「議事要旨」(米国)
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米国の連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)の約3週間後に「議事要旨」を公表しています。「議事要旨」では、毎会合でのFOMC声明や、年4回の会合でのFOMCメンバーの経済見通しおよびFRB議長の記者会見と同様、今後の金融政策を見通す上で重要な手掛かりが示されることが多く、市場関係者の注目する材料になっています。 |
【ポイント1】「議事要旨」は12月利上げを強く意識させる内容
声明では12月の利上げを控えめに示唆
■11月1日、2日のFOMCでは金融政策の据え置きが決定されました。FOMC声明は、利上げについて「幾らかの更なる証拠を待つ」とし、「幾らか(some)」という文言を追加することで、12月の利上げを控えめに示唆していました。しかしながら、2016年11月23日に公表されたこの会合の「議事要旨」は、12月の利上げを強く意識させる内容となりました。
【ポイント2】比較的早期の利上げを明示
一部は次回利上げを議論
■「議事要旨」では、ほとんどのメンバーが、比較的早期にフェデラルファンド(FF)金利の目標レンジ引き上げが適切となる公算が大きいとの見解を表明したことが明らかになりました。
■また一部のメンバーで、信頼性を維持するために次回会合で利上げを実施すべきとの議論があったことも明示されました。
■ただ労働市場については、完全雇用かそれに近いという意見と、かなりの緩み(slack)が残っているという意見があり、メンバー内で見方が分かれていることも判明しました。
【今後の展開】利上げは12月のFOMCで決定される可能性が高い
■11月23日時点で、FF金利先物市場が織り込む12月の利上げ確率は、ほぼ100%となっています。弊社でも12月13日、14日のFOMCで利上げが行われると予想しています。
■来年は年2回の利上げを予想していますが、トランプ次期大統領の政策次第で雇用や物価が大きく影響を受ける可能性があり、今後明らかになる政策内容を十分見極める必要がありそうです。
(2016年11月25日)
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