投資環境を考える① 「世界経済」のいま

2016/10/20

<今日のキーワード>投資環境を考える① 「世界経済」のいま

2012年に第二次安倍政権が誕生してからもうすぐ4年。安倍政権の経済政策は「アベノミクス」と言われ、金融市場では株高となり、為替も当初円安となりました。私達の身近なところでは、毎年春闘で賃上げが実行され、失業率が低下するなど雇用環境が改善した一方、消費税率の引き上げなどがありました。最近の「世界経済」や投資環境はどうなっているのでしょうか?当レポートではシリーズで最近の投資環境を考えてみます!

【ポイント1】日本経済の現状は?

雇用回復の一方、消費者心理の改善が課題

■私達の生活に身近な経済指標の雇用関連は近年めざましく改善しています。2016年8月には、失業率は3.1%と直近のピークだった2009年7月の5.5%から大幅に低下し、有効求人倍率は1.37倍とバブル期の1991年以来の高水準となりました。一方で、家計の消費支出は力強さを欠いています。雇用の回復の一方で、景気回復の実感が得にくく、消費者心理が改善しているとは言い難い状況です。グローバル化が進展した現在の「世界経済」の中にあって、日本経済には多くの外部要因が影響していることも、その理由の一つとなっています。

 

【ポイント2】いまの「世界経済」をみるポイント

英国のEU離脱選択と米大統領選挙に注目

■今年、「世界経済」において大きく注目されている話題の一つが、英国の欧州連合(EU)からの離脱です。今年6月、英国は国民投票によってEUからの離脱を選択しました。これにより英国やEU加盟国、そしてそれらの国々と経済関係のある各国の先行きに様々な影響があると考えられます。

■もう一つの大きな話題は、11月8日の米大統領選挙です。世界最大の経済規模を誇る米国の大統領が掲げる政策は、関係する各国の経済にも大きな影響を与えます。このため、米大統領選挙の行方は米国にとどまらず、世界各国の関心事となっています。

 

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【今後の展開】緩やかな成長が続く「世界経済」、今後も財政政策と金融政策に注目

■国際通貨基金(IMF)によると、「世界経済」の実質GDP成長率は、2016年は前年比+3.1%、2017年は同+3.4%と見込まれています。中国やインドなどの新興国の成長が、「世界経済」全体をけん引し、引き続き先進国は緩やかな経済成長が続きそうです。リーマンショック以降、各国は大規模な金融緩和政策で成長を下支えしてきました。今後とも、財政政策を含めた政策動向に注目です。
(2016年10月20日)

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