FOMC「議事要旨」(米国)
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米国の連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)の約3週間後に「議事要旨」を公表しています。「議事要旨」では、毎会合でのFOMC声明や、年4回の会合でのFOMCメンバーの経済見通しおよびFRB議長の記者会見と同様、今後の金融政策を見通す上で重要な手掛かりが示されることが多く、市場関係者の注目する材料になっています。 |
【ポイント1】政策金利据え置きはぎりぎりの判断
FOMC全体では慎重な姿勢が確認された
■2016年9月20日、21日開催のFOMCでは、政策金利の据え置きが決定されました。そしてその会合の「議事要旨」が2016年10月12日に公表されました。今回の「議事要旨」では、政策金利の据え置きを支持したFOMCメンバーのうち何人かは「ぎりぎりの判断だった」と述べており、FOMC全体では利上げに対する慎重な姿勢が確認されました。
【ポイント2】近いうちの利上げは適切
ただ経済指標待ちとの結論に
■労働市場のたるみ(slack)の程度については意見が分かれたものの、FOMCメンバーは、利上げの条件が整いつつあるという点でおおむね意見が一致していることが示されました。
■ただ大半のメンバーは、雇用と物価が目標に近づいているという更なる証拠を待つべきと述べ、これが据え置き判断に影響したと推測されます。
■それでもなお複数のメンバーは、経済活動がFOMCの期待通りに進展すれば、比較的近いうちの利上げが適切であるとの見解を示しました。
【今後の展開】利上げは12月のFOMCで決定される可能性が高い
■今回の「議事要旨」は、ほぼ想定された通りの内容で、特に目新しい材料はありませんでした。そのため「議事要旨」が公表された直後の市場の反応も、比較的落ち着いたものとなりました。
■FOMCメンバーの間では、年内の利上げに向けて合意が形成されつつあるように思われます。米大統領選挙が11月8日に行われるため、利上げは12月のFOMCで決定される可能性が高いと見られます。
(2016年10月14日)
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