堅調な米国の地方債市場(2016年10月)相対的に高い利回りが注目される地方債

堅調な米国の地方債市場(2016年10月)
相対的に高い利回りが注目される地方債

【ポイント1】良好なパフォーマンス

相対的に高い利回りが魅力
■米国地方債トータル・リターン指数の上昇率を9月末までの1年間で見ると、課税債が+10.0%、非課税債が+5.8%となりました(※)。

■良好なパフォーマンスの背景には、世界的に金融緩和が進み、国債利回りが低下したこと、それによって相対的に高い地方債の利回りが評価されたことがあると考えられます。

■参考までに、直近の利回りは約3.8%(地方債40種の平均利回り)と、ハイイールド債の6%強には及ばないものの、投資適格債の約3.3%、10年国債の約1.7%を上回っています。

(※)地方債には、米国の居住者にとって利金に対する連邦税などが免除される非課税債と、免除されない課税債があります。
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【ポイント2】9月は軟調な展開

利上げ見送りで9月後半は盛り返す
■直近9月に入ってからは、米連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げ観測の高まりなどから低調な展開となっています。

■ただし、9月の後半以降はFOMCで利上げが見送られたうえ、FOMC参加者の金利見通しが下方修正されたため、利上げ観測が後退し、地方債指数も底堅く推移しました。
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【今後の展開】今後は堅調な推移へ
■雇用統計は堅調な景気拡大を示唆しており、今年12月に利上げが実施される可能性があります。物価が低位安定しているため、その後、利上げが継続されるとしても、そのペースは緩やかと予想されます。

■従って長期金利は低い水準での落ち着いた動きになる見通しです。これらを踏まえると、相対的に利回りの高い地方債市場への資金流入は継続すると考えられます。
(2016年10月05日)

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